日本における童話


日本にも古くから、童話は存在します。
ただ、海外の童話の様な「妖精」「華やかなお姫様」が出てくるものは全体的には少ないです。 その代わり、動物や妖怪、鬼などのでてくるもの、力持ちや変わった能力を持つ人間が主役になることが多いようです。 また、ストーリーは教訓性の強いものが多いように感じます。

一寸法師に桃太郎は、勇気のある若者が知恵や工夫を凝らしたり、仲間とともに鬼に立ち向かう話です。
舌切り雀やこぶとりじいさんは、善良なものには良いことがおこり、残酷な人間や動物には罰が当たります。
その他にもカチカチ山や、はなさかじいさん、ぶんぶく茶釜などなど、日本の童話はバリエーションが豊か。 なかには子供には震えあがるほど怖い話も多いのが特徴です。


一時期日本でもこれらの話を総称して童話と呼んでいた時期があった様ですが、明治時代以降お伽話や昔話として本が出版されました。 お伽話の「おとぎ」とは夜寝る時のことを指しており、子供を寝かしつける時に親が枕もとで話してあげるお話が多いため、その呼び名が定着したと思われます。
お伽話・昔話としてお話し会や紙芝居が催されたり、近年ではアニメーションが放映されたことで、知名度をあげました。
童話やおとぎ話は子供にわかりやすく、やってはいけないことや心の持ち様、正しい人の様について理解させるために語り継がれたものと理解することが適当なようです。
ただ最近のおとぎ話は、原文に忠実なのか? と言われるとそうではなく、残酷な場面を割愛し、平和的に改変している童話も少なくありません。